シェフアンドーの炒飯 9
アンドー君は同棲してるときに何度も炒飯を作ってくれました。
付き合って初めてアンドー君の家に遊びに行った時も炒飯を作ってくれました。
それすなわち、アンドー=炒飯みたいなものです。
そんな炒飯は慣れた手つきでアンドーを作りはじめました。
アンドー「冷凍ご飯大量に作っといてよかったわー」冷蔵庫から色々取り出す。
私「炒飯代いくら払えばいいですか?」
アンドー「こんなのにお金貰えないよ🤣気にしないで」
じゃあ、体で払いますって言おうとしたんですが、ぶっ飛ばされそうなのでやめました。
タダ飯ありがたやありがたや。
アンドー君が人参を切ったり玉ねぎを切ったりしているのを私はずっと横で見ていました。
アンドー「かもめちゃんっていつも俺が炒飯作ってる時横で見るよね」
私「そうやっけ?」
アンドー「そうやで。あなたいつも腕組みながら見てるから料理長か何かかと思ってた」
私「アンドー君、玉ねぎを切る時は割り箸を口に挟むと涙がでないんだよ」
アンドー「料理長の豆知識や」
アンドー君は私の豆知識を無視して水中ゴーグルをつけて玉ねぎを細かく刻んでいました。
結構効果はあったみたいで、泣いてはいませんでした。
そして、シェフが華麗な捌きで炒飯を完成させました。
そこにはプロのようなクオリティの炒飯がありました。
アンドー「これが晩御飯ってしょうもないけど😅どうぞ」
私「しょうもなくないよ!こんな最高の晩御飯ないよ!どんな料理よりも君がつくる炒飯が日本一うまい!よ!炒飯博士!お婿にしたい!」
アンドー「いつもこんなテンション高くて疲れたりしないの?」
私「私も人間なのでね、寝る時に泣いたりする日もありますよね」
アンドー「・・・炒飯美味しい?」
私「美味しい!!!!!!!!!!!!!!」
と、楽しく会話をしながら美味しい美味しい炒飯を食べました。
元、愛の巣へ 8
車を走らせアンドー君の家に着きました。
涙が出そうになりましたね。
一緒に住んでたし。元は2人の家だし。
私「懐かしい元我が家・・・現、他人の家・・・」
アンドー「まあ、入りなよ」
私「ただいま・・・あっ、違う・・・お邪魔します・・・」
アンドー「😅」
久しぶりに入る家はほとんど変わってなくて(私は実家に帰った為家具家電は全部そのままにしていたので)同棲してた時の思い出がぶわあああああっと蘇ってきました。
私「ああ・・・そうそう。この冷蔵庫・・・私が貼ったポケモンシールがまだついてる・・・久しぶり・・・」スリスリ
私「ああ・・・この音がうるさすぎる電子レンジ・・・私が貼ったぜんまいざむらいのシール・・・久しぶり」スリスリ
私「よくアンドー君にぜんまいざむらいのモノマネしてたよね・・・ぜんぜんぜんまいざむらいのー!おだんごだんだん!ただんのだーん!!!!!!」
アンドー「かもめちゃんもしかして俺に隠れてさっきストロングゼロでも飲んだ?」
私「シラフですよ。シラフでここまでやりますよ。私は。」
アンドー「🤣」
アンドー君めっちゃ笑ってた。君が笑顔でいてくれるなら私はなんだってするよ。本当好き。丸飲みしたい。
そして2人でリビングに座って色々と話をしました。
仮にも元彼女ですし?仮にも私、ここに住んでましたから?
思い出話に花を咲かせ、楽しい時間を過ごしました。
そしたら結構暗くなってきて、アンドー君が私に言いました。
「かもめちゃん、晩ご飯どうする?」と。
冷蔵庫を開けながらアンドー君は「うーん、ご飯はまだ炊いてないんだけど、野菜と肉はあるから何か食べていく?それかどっか食べにいく?」と聞いてきたので私は即答しました。
「久しぶりにアンドー君の作るチャーハンが食べたい!」と。
「炒飯?全然ええで(^^)」とアンドー君はスーパーキュートな笑顔で言いました。